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あしあと

    こんな講座ありました(子どもゆめ基金助成事業「つげまるごと自然体験&発見(森探検)」)

    • 更新日:2024年2月14日
    • ID:13844

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    子どもゆめ基金助成事業「つげまるごと自然体験&発見(森探検)」<都祁公民館:2023年10月29日(日)>

    豊かな都祁の動物や植物について名前や生態などを親子共に知ることにより、自然に触れ自然保護について学び、親子ふれあい活動を通して家族の親睦を図ることを目的に開催しました。

    今回は野鳥や野草について観察する「森探検」をする場所は、都祁吐山町にある県立野外活動センターです。

    開設されてから約50年経つ素晴らしいフィールドです。

    今回も、案内は富田先生と福嶋先生にお願いしました。

    お二人とも以前この施設に勤務されていたので、センターの季節ごとの動植物のことはよくご存じです。

    午前中にひとまわりして、今日のコースを設定してくださいました。

    また、センターから双眼鏡の借用とバードコールを提供いただき参加者に渡しました。

    それでは出発進行~!

    記念撮影の後、今回のコースや観察上の注意点のお話と、双眼鏡やバードコールの使い方について説明していただきました。
    センターの双眼鏡は、ピント調節の必要がない優れものです。
    野鳥を見つけたら、パッと取り出してサッと使うことができます。

    観たい目標を決めて双眼鏡を目に当てた時、サッとそこに合わせられるように、少し練習タイムをとりました。

    バードコールは、木にねじ込んだネジを動かすと「キュッ、キュッ」と鳥のさえずりのような音が鳴ります。
    先生から、「この音がすると鳥が近寄ってくる。」とのことですが、うまく鳥が近寄ってきて、双眼鏡で観察できるでしょうか。

    「キッズの森」には、小さい子どもも楽しめるアスレチックがあります。
    公民館の講座に参加した親子も、講座終了後、楽しんでおられる姿をよく見かける所です。
    アスレチック周辺は草が刈られて整備されていて、初夏にはササユリを見ることができます。
    今はササユリの種の袋しか見えませんが、職員の方は草狩りの時に刈り取らないように細心の注意を払っていらっしゃいます。

    少し上がったところに「テイダマツ」の木があります。
    この木は、大きな松ぼっくりができます。
    風が強い日には下に落ちてくることがあります。
    この松ぼっくりは、クラフトの材料として使われるので、職員の方が拾い集めておられます。
    この松の葉の長さは通常の松の倍以上の長さで、しかも葉が2本では無く、3本です。
    ほとんどの人が松葉を拾って確かめて、その大きさにびっくりしていました。

    ガーデン広場のすぐ脇には、「ヒマラヤスギ」の木があります。
    この木も松ぼっくりが特徴的で、開くとバラの花のような形をしています。
    名前は、ヒマラヤスギですがマツ科の植物です。

    「プレイホール」の横を下りていくと「はやまファーム」があります。
    サツマイモやブルーベリーなどが、イベント用に栽培されています。
    この時はキウイフルーツが、いっぱいぶら下がっていました。

    坂道を登った「ふるさとの丘」には、小さな古墳があります。
    都祁には、このような古墳がたくさんあります。

    大きさはさまざまですが、この石室は大人でも立って歩けるぐらいの高さがあり、内部には照明もついています。

    岩の隙間からカマドウマが、ノソノソと出てきました。
    なかなか気持ち悪い姿をしています。
    でも、よくよく見ると・・・やっぱり、気持ち悪いですね。

    第1広場には、ドングリの実がいっぱい落ちていました。

    どんぐりは、形もさまざまです。

    子どもたちは、実が入っている帽子のような形がお気に入りのようで、帽子付きの綺麗などんぐりを探して拾って見せ合っていました。

    広場わきの茂みにはアケビの実が!
    アケビは分厚い皮の中に、柔らかい美味しい果肉が入っています。
    果肉は実と同じくらい、それ以上?の種がいっぱい詰まっていて食べる時はなかなか大変です。
    鳥たちは喜んで実をつついて食べて、ついでに種を運びます。
    なんでも、最近はアケビの分厚い皮を使った料理もあるそうですよ。

    これは「ツチアケビ」という、ラン科の腐生植物です。
    奈良県では準絶滅危惧種ですが、センターは数か所で観察できます。

    初夏の頃に下の方から花が咲き始め、今は赤紫色の実がフサフサと実っていました。

    第1サイトの大型ロッジの床下は年中乾燥しているので、アリジゴク(ウスバカゲロウの幼虫)の絶好の住家になっています。
    漏斗状の穴がいくつもあります。

    丁寧に指先で穴をほじると、中から小指の先ほどのアリジゴクが出てきました。
    また、地面に戻すとズズっ、ズズっと後ずさりしながら潜っていきました。

    センターには池が3つあり、水辺の生き物を観察することもできます。
    夏には水草の花が咲いたり、トンボが飛んでいたりするのですが、今の季節は静かでした。

    池のほとりに赤い実をつけたウメモドキがありました。

    赤くて目立つのですが、鳥にとってはあまり好きな味ではないようで、なかなか鳥には食べられずに残っています。

    このように、目立つけど食べられない実が鳥に食べられるようになると、春が近いということのようです。

    清見ヶ丘にある「ふれあい展望台」の下まで行きました。
    展望台は現在修理中で登ることはできませんでしたが、都祁の里を展望することができました。

    頂上付近には食べられる実がいくつかあります。
    ブルーベリーのような甘酸っぱい味です。

    食べた後は、口の周りが紫色に・・・。
    これの唇では「食べてないです!」とは、言えませんね。

    途中、かわいい足跡を見つけました。
    アライグマでしょうか。
    このセンターの豊かな森の中には、いろんな動物が住んでいます。
    動物がいつ現れるかは、わかりません。
    いろんな時間に、何度も訪れるといろんな動物に遭うことができます。

    富田先生と福嶋先生の案内で、野外活動センターの森を楽しく探険できました。
    「ふれあい展望台」は修理中ですが、アスレチックの修理は完了しています。
    ファミリーでの利用も可能です。
    一度遊びに行かれてはいかがでしょうか。

    参加者の声

    • なかなか植物について学ぶ機会が無いのでためになりました。
    • 自然を満喫できました。
    • 森の中を歩けて楽しかったです。
    • わかりやすい説明で、楽しい時間を過ごすことができました。
    • 講師の先生の説明がとても楽しかったし、わかりやすかったです。
    • 知らない植物の名前を知るなどできて、とても楽しかったです。
    • また来たいです。

    講座を終えて

    県立野外活動センターの自然は豊かで、活動者の利便性に留意しつつ、守るべき動植物を守っておられる職員の皆さんの配慮を随所に感じます。

    おかげで、講座の参加者も日常では出会えないような動植物の姿に出会うことができました。

    富田先生、福嶋先生のガイドも絶妙で、豊富な引き出しの中から参加者の関心に合わせたネタを紹介いただけるので、今回も「森探検」を堪能していただけたと思いました。

    私は「ツチアケビ」にここで初めて出会いました。

    以来、季節ごとの姿を追いかけてしまい、何度もセンターに来て観察しています。

    このツチアケビ、とても美しい花を咲かせます。

    皆さんには写真で見てもらいましたが、実際の花を見てもらえたらと思いました。